『そして安倍晋三は終わった』を書くにあたり、引用・参考にした文献・資料を紹介するコーナーのvol.20です。

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安倍政権が終わっても、あたらしく首相になる人物、その人物を陰で動かす人物が中国共産党的思想に基づいて言動をしていれば、日本の中国化はますます進む。

日本の中国化を阻止するには、日本人はまず、中国共産党の思想、つまり中華思想という考え方に基づいて言動している人たちがいるという単純な事実を認識する必要がある。

 

中華思想とは、一言でいえば自身を「天命を受けた世界の中心である」と思い込むことである。

ひとりで思いこむ分には自由である。

しかし、中国共産党的思想は、その独りよがりの思い込みが世界的事実であるという歪んだ認知を前提としている。

そして周囲の人間を「教化」(洗脳)し隷属させていく。

他人が自分と違う考え方をするという単純な事実が理解できないため、自分の考えと異なる事実の提示を「攻撃」とみなし、攻撃してくる相手は「蛮族」に決めこむ。

蛮族は動物に等しいので人権はなく、抹殺の対象とする。

 

表面的には攻撃性を隠し、言葉ではもっともなこともいうが、その実態はルールを守らずモラルにも欠け、こじつけの理論で独裁を正当化する裸の王様である。

なぜなら中華思想の根底にある儒教は、「徳治主義」で「徳」を「法」より優先した。

立派な法律があってもそれを守らず、徳といってもその価値基準は曖昧であるため、何かの訴えがあっても善悪の判断は時の権威者のさじ加減ひとつで決まった。

中国共産党は宗教を禁じているというが、中国共産党的思想が巨大なカルト宗教で、程度や規模の差こそあれ、中国共産党的価値観が日本に浸透していることが、日本をおかしくしている原因である。

 

 

権威者の都合のいいように法律がつくられ、権威者が暴走したのが満州である。

「関東軍の独裁国家」であった満州では、関東軍が満州国政府の主要な事案から人事まで口を突っ込み、決済の印を押すのが慣わしになっていた。

関東軍が幅を利かせる根拠は「大日本帝国憲法」だった。

『満州と岸信介 巨魁を生んだ幻の帝国』にはこうある。

 

 

 まず、「われわれが血を流して建国した国だ。あとからのこのこやってきた連中に甘い汁は吸わせない」という発想が根底にある。さらにもとを正せば、軍部の独走を許す大日本帝国憲法第十一条にある「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」の条文に行き当たる。統帥権を天皇の大権と定め、補佐する陸軍参謀総長、海軍司令部長(昭和八年十月一日より、軍令部総長に変更)が署名するというシステムである。そもそもの火種もそこにあったわけで、軍を動かすには内閣も議会も関与できないことになる。

 結果として軍部に物言えぬ空気が出来上がってしまい、軍部が政治の主導権を握り、独走してしまう根源になっていた。彼らは軍事計画を練って天皇に進言し、天皇の裁可を得れば軍事行動を起こすことができるからである。

「帷幄上奏権」と呼ばれているもので、伊藤博文創案の明治憲法は、それほど大きな欠陥をもっていたことになる。

実際、昭和に入ってからの軍部は、統帥権を御旗に掲げて常に政治の表舞台に出てきた。なかでも陸軍軍人は、まるで「陸軍イコール日本」と言わんばかり、おまけに武器をもってわがもの顔でどこにも口を挟んできたから、関東軍は満州国のアキレス腱だった(p.24-25)

 

 

天皇の威光を振りかざして武器で威嚇し好き勝手に振舞うのは小中華思想と事大主義の表れだが、その満州に渡り、国創りに着手したのが岸信介である。

関東軍の独裁だった満州で、岸信介は「清濁併せ飲み」、陸軍と革新官僚による政治を始めた。

たくさんの法律をつくり、なんでもまかり通るようにし、ソ連の計画経済を模した「統制経済」(産業開発5カ年計画)を強力に推進した。

岸信介の満州での在任期間は3年だったが、統制経済で国家経営のノウハウ、関東軍の人脈、湯水のごとく使える金脈を手に入れて帰国した。

岸信介は満州を自身の「作品」と呼んだ。

 

TPP協定、PFI法、水道法、カジノ法、漁業法、入管法、種子法、特定秘密保護法、国家戦略特別区域法、所得税法等の一部を改正する法律、派遣法、安全保障関連法、刑訴法、テロ等準備罪など、「トンデモ法」と呼ばれるいくつもの法律を安倍晋三が通すのは、岸信介の国創りを模倣しているからではないか。

岸信介が「清濁併せ飲み」行った陸軍と官僚による政治を模倣するなら、現代日本でも官僚と同等の地位の陸軍が必要になり、安倍晋三は、憲法改正で国防軍を創設しようと必死である。

憲法改正がなされれば日本はかつての満州のような小中華帝国に堕ちるが、中国に事大する安倍晋三の狙いは、日本を堕とすことである。

 

 

武漢肺炎の感染が世界中で急速に拡大しているなかで、日本政府が中国人の入国を禁止をいまだに一部地域にとどめているのは、愚鈍を通り越してむしろ不自然で奇妙である。

すべての中国人の入国を禁じてしまえば、今春に予定している習近平の国賓としての来日が叶わなくなる。

国賓として来日すれば、習近平は皇室の接遇にあずかることになるが、だれも抗体をもたない、HIVウィルスのたんぱく質をももった新型コロナウィルスを習近平やその側近たちが持ち込まないとは言い切れない。

保菌者と濃厚接触をすれば、天皇は危険にさらされることになるが、中国共産党が天皇の処刑を計画しているなら、それは願ってもないチャンスだ。

 

安倍晋三は、中国共産党が計画する天皇の処刑に、「愚鈍という共謀」をはたらいているのである。

 

 

■引用・参考文献・資料

太田尚樹『満州と岸信介 巨魁を生んだ幻の帝国』株式会社KADOKAWA、2015年