2021
11.23

Q. スパイ防止法は世界の国々では一般的ですが、日本にはありません。そして世界には多くのスパイがいます。さて、日本はどうなるでしょう?

エッセイ, 国際, 国内, 文化・歴史

 

スパイがどのようにスパイ行為を働いているかについてよくわかる、短いインタヴュー動画(和訳付き)です。

長い別編(英語)はこちら。

 

スパイといえば、『007』とか『24』とか、『ルパン三世』、あれは泥棒か、ともかく、スパイといえば電車にしがみついたたり両手でライフル銃を放ったり家や橋を爆破したり、特別な訓練を受けて身に着けた技能をフルに活用しながらドラマチックに、ときに一般庶民を巻き込んで「任務を遂行」しているイメージが浮かぶ。

でも、上の動画でインタヴューに応えているソ連の秘密警察KGB諜報活動に従事し西側に亡命したユーリ・メズベノフ氏によれば、スパイ活動とはそういうものではない。

KGBが映画的なお金や時間や人の費やし方をするのは、活動全体の10~15%程度で、ほかの85%は「転覆」活動、すなわち、長い時間をかけてゆっくりと行う「イデオロギーの破壊」活動だという。

 

イデオロギーの破壊。

「人間の行動を左右する根本的な物の考え方の体系」を破壊するということは、つまり心理的な侵略である。心理的な侵略は洗脳であり、精神的な暴力であり、道徳秩序と文明社会の破壊であり、人間が人間でなくなるということである。

その非道を、合法的かつ顕在的に公然と行うのが共産主義スパイの任務であるという。

 

共産主義スパイによる「転覆」活動は、4段階に分けられて行われる。

①モラルの破壊、②不安定化、③危機(革命)、④正常化は、それぞれ必要とする時間が異なる。

 

①モラルの破壊:15~20年

一世代の教育に要する時間が15~20年であり、一世代のモラルが破壊されれば、二代目三代目と自動的に破壊されていく。

いったんモラルが崩壊した人には真実がわからなくなる。証拠に基づく情報やどれほど残虐な現実を突きつけられても、殺されかけるまで現実に起きていることを信じようとしなくなる。

②不安定化:2~5年

経済、外交、防衛システムという、必要不可欠で破壊がすなわち国としての不安定になる分野が標的となる。

経済や外交というデリケートな分野では、その不安定化がわかりやすいが、それらの分野の不安定化に加担し、国を不安定にさせるための破壊活動の一端に貢献しているのが左翼と呼ばれる大学教授や人権擁護者たちである。

しかし彼らは知り過ぎたもっとも敵になりうる存在なので、破壊活動が終われば処分される。

③危機(革命):最大で6週間

モラルを失い国の不安定化が進むと、権力構造と経済が激しく変化する。

④正常化:永遠に続く可能性がある

権力構造と経済が激しく変化し不安定化した政治やメディア、教育から洗脳されて育った次の世代は、自分たちが平和な時代に生きていると思う。ほんとうは戦争状態にあるのに。

共産主義陰謀とはそういうものだ。

 

1985年のアメリカに向けられたこのインタヴューから40年近くたったいま、「自由の国アメリカ」はたしかにはっきりと社会主義国化している。

共産主義スパイによる「転覆」活動の結果が、いまのアのアメリカである。

まるで時限爆弾のような共産主義工作にかかれば、自由を求めていたはずの人はみずから奴隷になり、権利を尊重していた人は他人の命を奪うことを正義と呼ぶようになる。

共産主義工作の時限爆弾は、それに気づかぬ人びとが確実に命を捨てるまで刻一刻と針を進めている。

アメリカでバイデンや彼とその仲間たちが行ったことは、だから、経済・外交・防衛上の事案に積極的に爆弾を仕掛けたというよりは、時限爆弾を止めない、自原爆弾の存在に気づかせないという不作為によって、爆弾がきちんと爆発するよう導いたことだ。

コロナウィルスの世界的感染が中国の「情報を開示しない」という不作為によって引き起こされたことを思い出すと、感染問題を最初に拡大させた中国共産党が煽る戦争は、爆発するはずの時限爆弾がきちんと爆発しなかったときの備えのように見えてくる。

 

共産主義工作は、すでにかけられてしまった。

あとは、爆弾が爆発するのを待つしかないのだろうか。

その爆弾は解体することはできないのだろうか。

 

時限爆弾の針が刻一刻と時を進めている中で、それでも生き延びるためには、真の愛国心をもつ人々を育てることが必要だとベズメノフ氏は言う。

真の愛国心をもつ人々を育てることとは、社会主義政府のほんとうの危険性を人びとに理解させ、日増しに差し迫る危機に気づかせることだ。

具体的には、共産主義政府への資金的、技術的、政治的、外交的援助や取引をやめろといって、自国の政府を動かすことだ。

そのためには、自分を教育することと、周囲で起きていることを理解することが不可欠だ。

いまは平和な時代では決してなく、戦争状態にあり、助かるために残された時間はすくないということを理解することが不可欠だ。

 

 

ときに、アメリカ。

トランプ前大統領進めていたメキシコ国境の壁建設をバイデンが大統領になってすぐ中止した。

結果、メキシコを経由してアメリカを目指す不法移民の数は、アメリカでの摘発人数は前年の3倍、子どもの移民は2021年初頭の9倍になった。

国境取り締まりの緩さは、不法移民たちには実質的なGoサインと認識されている。

メキシコを経由する不法移民はメキシコ人とは限らない。

しかも、親の国籍にかかわらずアメリカ国内で生まれた子はアメリカ国籍となってアメリカ人の権利が付与される。

この「出生地主義」に基づく制度も、トランプ大統領が廃止を検討していたが、バイデンは正反対に舵を切っただけでなく、アメリカ国内の不法移民1100万人に市民権取得させようした。

 

時限爆弾のタイマーの残り時間がすくなくなったときに「選挙で史上最高の得票数を獲得して選ばれた」ボケ老人。

彼が犯した罪は、共産主義工作を人びとに知らせないという沈黙という共謀だ。

そうして自由と権利を重んじるアメリカは、アメリカ人の自由と権利を侵しかねない人びとの自由と権利を重んじるという、ねじれた、外国による干渉を招きかねない、というより外国による干渉を歓迎する国への変貌を速めた。

 

そして、アメリカで起きることは、日本でも起きる。

日本における不法滞在者(入国時は上陸許可を受けて入国し、在留資格を有していたが定められた在留期限後も出国・帰国せずに在留している)は、2021年年初で約8万人とされている。不法移住者(上陸許可を受けず、したがって在留資格を取得せずに入国したり、有効でないパスポートを用いて身分を偽るなど不正な手段で入国したりする)の数はわからない。

数はわからないけれど、警察白書が「近年、外国に本拠を置く国際犯罪組織が我が国に進出するとともに、国内に居住する不法滞在者が犯罪組織を形成し、凶悪化、全国への拡散化といった傾向が顕著になっており、治安悪化の大きな要因となっています。」という通り、日本の治安は以前より悪化し、それは不法に入国・移住する外国人の増加と関係しており、不法な入国・移住の増加は、在留カードの偽造が可能にしている。

あるいは、東京都武蔵野市の松下玲子市長。

外国人と日本人を区別せずに投票権を認めるという、実質的な外国人参政権になり得る条例案を市議会に提案するなど、移民政策の下地づくりのような動きをみせている。

彼女は、アメリカの移民問題を対岸の火事ととらえ、日本とは無関係の出来事であるという危機管理意識の低さを、市民や国民にアピールしたかったのか。

そうでないなら、彼女がしていることは、史上最高の得票数を獲得したアメリカのボケ老人同様、日本人に共産主義工スパイの現実を知らせないという不作為をもってする沈黙という共謀だ。

そのうえ、岸田文雄首相。

地味でクリーンでスキャンダラスな話題がなく、記者からも「超まじめおじさん」と呼ばれる岸田首相は、選挙前には「国民の一体感」や「地味でも自分の持ち味を生かして」などと言っていた。

それが、首相になったとたん、海外での人権侵害に関与した外国当局者らに制裁を科せる「日本版マグニツキー法」を当面見送ることを検討したり、外国人の在留資格「特定技能」のうち長期在留や家族の帯同が可能な「2号」について受け入れ拡大を検討したりと、ほとんど移民解禁ともいえる方向に舵を切りはじめ、まるで日本国民に移民と一体感をもてとでも言っているかのようである。

一体なんでこんなことが起こるのか。

 

元KGBのユーリ・ベズメノフ氏と、元公安捜査官の坂東忠信氏が同じようにいうことには、スパイとは、『007』のジェームズ・ボンドのようなあんなふうでは決してない。

 

ベズメノフ氏のいう「大学教授や人権主義者」は、おそらく坂東氏がいう「聖人君子」で、好印象で、違法なことはせず、人付き合いがうまく、酒は飲まないかの飲んでも飲まれない、など「いい人」をスパイは演じるという。

こと中国の工作員は公私混同したり、酒を飲んだり、副業や違法行為もしたりする「普通のおっさん」だというけれど、思うにそれは、おそらくキリスト教に馴染んでいるか否かの違いだ。

キリスト教国アメリカで、共産主義化の第一段階であるモラルの破壊を行うには、長いあいだ宗教的に守られてきた信念を打ち砕かなければならない。

それは、キリスト教によく馴染んだロシアだからこそなせる業だった。

歴史的にキリスト教に馴染まなかった日本では、ある層は、大学教授や人権主義者、市長や首相のような「権威ある人」が小難しく言うことを、理解できなくても疑わずに鵜呑みにして破綻する。

ある層は、これが真のキリスト教だ私が神の代理人だ最後の天命を受けた世界の中心者だ、と聖人君子を自演する朝鮮カルト出身の「第三世代」を救世主扱いし、持てるすべてをつぎ込んで人生を棒に振る。

 

坂東氏いわく、外からきたスパイは日本国内で協力者をつくる。

国家の安全保障にまつわるような情報に関する活動において、協力者は「配置」するものではなく「育てる」ものである。

そのためには協力者選びには慎重で、選定し、接近し、接触して仲間にしてようやく、得た情報を運用させるという。

思うに、戦後の日本にできた大企業や政治団体、新興宗教団体など海外にも影響力をもった大きな団体は、このスパイの「協力者を育てる」場としての機能も果たしてきたのではないか。

創始者から、あるいは代替わりしてからそうなったかはともかく、共産主義工作にかかった「第一世代」から育てられれば、当人に積極的な意思や自覚がなくとも「第二世代」ができあがる。

「第二世代」はよかれと思って「第三世代」をつくりだす。

彼らが見た目上は「第一世代」とは無関係に、場合によっては親の仇のように忌み嫌って大企業や宗教団体を叩いても、しかしその本人もまた「協力者育成」に等しい活動をしているなら、それはつまり「第二世代」「第三世代」だ。

共産主義工作とはそういうものだ。

 

日本にもスパイ防止法はどうしたって必要だ。

今後スパイが入ってこないようにする必要と同時に、いまいる奴らをきっちりと追い出す必要がある。

国にその法律の制定を急がせるためにも、国民ひとりひとりが現在起こっていることを理解する努力をし、自らを教育する必要がある。

人びとを不安にさせる出来事が連発する社会で、いかにもほんとうに聞こえる情報があれこれ飛び交っている。

一見賢そうにみえたり確かにほんとうだと思えることを言っていても、共産主義工作に洗脳された「第二世代」「第三世代」は、その第4段階にあるように、現在をまるで戦争が終わった後のような、平和な時代が訪れたかのように捉えていることがわかる発言をしているので、見分けがつく。

愛国心というと大げさに聞こえるけれど、そうやって共産主義工作の危険性と現在起こっていることへの理解を日々自分や他人に促すことが、結果的には国を守るということにつながる。

 

■参考資料

民主主義のイデオロギー的破壊

Propaganda posters of Soviet space program part 2

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