2020
01.29

vol.17『安倍晋三秘書が放火未遂犯とかわした疑惑の「確認書」』と日本政府の未必の故意

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『そして安倍晋三は終わった』を書くにあたり、引用・参考にした文献・資料を紹介するコーナーのvol.17です。

vol.16までは以下からごらんください。

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日本の権威者たちが、立派な法律をつくるだけできちんと守らないのはいまに始まったことではない。

あるいは、はっきりと違法と言い切れないならとやかく言われる筋合いはないとでもいうかのような不遜な態度もいまに始まったことではない。

武漢市から始まった新型コロナウィルスによる感染は、中国国内で確認された感染件数はSARSの流行時を上回り、2020年1月29日現在、死者が130人を超えた。日本国内で日本人初の感染者が確認された。

早い段階で中国人の入国を禁止しなかった日本政府の愚鈍さは、はたして純粋な愚鈍さゆえだろうか。

「このまま中国人を入国させつづけたら、ひょっとしたら多くの日本人も新型コロナウィルスに感染し、死亡することもあり得るかもしれない。でもそれでも仕方ない」という姿勢にも受け止められるのは、わたしだけだろうか。

日本政府による日本国民に対する傷害あるいは殺害の未必の故意が、一見、春節の時期に訪れる中国人観光客によるインバウンド収益を逃さないためであるようで、その実、中国共産党のイデオロギーである漢民族至上主義や、日本の天皇の処刑という計画に「沈黙という共謀」をもって加担しているなら、公安警察がもっとも捜査しなければならないのは日本政府そのものである。

 

しかし、そうならないのが日本である。

オウム真理教の事件は、芽が小さいうちに(坂本弁護士一家殺害事件)摘んでおかなかったために、のちに甚大な被害(地下鉄サリン事件)を引き起こした。

そして今回の新型コロナウィルスへの日本政府の対応の愚鈍は、あのときのオウム真理教の暴走を連想させる。

そしてこの、「芽が小さいうちに摘んでおかなかったために、のちに甚大な被害を引き起こした」筆頭が、約8年も首相の座にある安倍晋三であり、日本が安倍晋三による甚大な被害を被ることになった原因のひとつは、「ケチって火炎瓶事件」を正しく扱わなかったことにある。

 

「ケチって火炎瓶事」は、正式名称を「安倍晋三宅火炎瓶投擲事件」という。

2000年6月17日、当時、衆議院議員だった安倍晋三宅に火炎瓶が投げ込んだとして、小山佐一という男性と指定暴力団工藤会系高野組の組長・高野基が放火未遂容疑で逮捕された。

事の発端は、1999年4月の下関市長選挙。

いまでこそ総理大臣を8年も務める安倍晋三は、当時、まだ一衆議院議員でしかなかった。

下関市長選挙で、安倍晋三事務所は安倍家や清和会と関係が深い現職市長の江島潔を支援していたが、対立候補の元衆院議員である古賀敬章が激しく追い上げ、江島氏の当選が危ぶまれる状況となった。

そこで安倍事務所は、元建設会社社長で暴力団と関係の深い前科8犯のブローカー・小山佐市氏に、古賀氏を攻撃する中傷ビラを撒くなどの選挙妨害を依頼し、「確認書」まで作成していた。

約束していた見返りの500万円を300万円に「ケチって」、それゆえ「火炎瓶」が投げ込まれたこの事件について、2018年7月17日の内閣員会で山本太郎参議院議員(当時)が質問した際、安倍晋三は、「この件は有罪判決が下っているわけでありまして、被疑者は処罰されたものでありまして、私どもは被害者でございます」と答えている。

または「向こう側からの恐喝、ゆすりに私は一切屈しなかった」とも答えている。

しかし「一切屈しなかった」といいながら、300万円は支払っているのである。

恐喝、ゆすりに屈したから支払ったのでないなら、一体なぜ、安倍晋三側から暴力団とも関係の深い人物に300万円が渡ったのか。

 

『安倍晋三秘書が放火未遂犯とかわした疑惑の「確認書」』にはこうある。

 

 当時、小山氏は暴力団組員らと親交を結ぶ、いわゆる「反社会的勢力」だった。小山氏自身、いくつも前科がある。そのような人物と国会議員の秘書のみならず、議員本人が交渉して、「確認書」が作成されたのだ。国会議員が得意とする「秘書が勝手に…」はつうようしない。しかも、安倍議員の筆頭秘書の竹田氏は元山口県警軽視で反社会的勢力に精通している。「小山氏が、そのような人物だったとは知らなかった」という言い逃れも通用しない。

1999年7月13日に2通目の「確認書」が作成されてから1カ月半後、8月30日に小山氏は恐喝容疑で山口県警に逮捕される。4月の下関市長選挙に関連し、5月に佐伯氏から300万円を脅し取ったとされたのだ。

しかし、小山氏が「ハメられた」と憤るように、この「恐喝事件」は不自然さが目立つ。

そもそも、「恐喝未遂事件」ではなく、「恐喝事件」(既遂)であることが腑に落ちない。佐伯氏が小山氏から不当に金銭を要求されたというのなら、どうして、その時点で警察へ届け出なかったのか。そうしていれば、小山氏は恐喝未遂容疑で逮捕されて、佐伯氏が300万円を支払う必要はなかった。

後年、小山氏は安倍議員宅などへの放火未遂罪で起訴されて、福岡地裁小倉支部で懲役13年の判決を言い渡される。判決文には以下の記述がある。

「被告人小山は、安倍議員側に金銭を要求したが、安倍議員側からそれを拒絶され、かえって恐喝未遂の疑いで逮捕されるに至った」

小山氏が逮捕されたの、「恐喝未遂」ではなく、「恐喝」の疑いだ。それを裁判官らが取り違えてしまうほど、不自然な逮捕だったというわけである。(p.24-25)

 

つまり安倍晋三側は、わざと恐喝に屈したのである。

わざと恐喝に屈することで「恐喝」の既成事実をつくり、計画的に逮捕に持ち込むことで安倍晋三にまつわる都合の悪い事実を口にする人物を遠ざけたのである。

同書はこう続く。

 

 ある刑事事件について、警察が公表するかしかいか、マスコミがほうどうするかしないか、検察が起訴するかしないか、裁判所がどのような判決を言い渡すか、すべて「社会的影響の大小」が関係してくる。国会議員秘書が反社会的勢力に恐喝されたという事件は、間違いなく社会的影響が大きい。

ところが、小山氏による「恐喝事件」について、当時、マスコミは一切報道していない。山口県警が公表しないばかりか、箝口令を敷いていたと考えられる。山口県警の手柄が全国ニュースで取り上げられたはずなのに不自然だ。前出の2003年11月12日の『朝日新聞』朝刊を見てもわかるとおり、「恐喝事件」は4年以上も経ってから、小山氏が放火未遂事件で逮捕されたときに初めて報道される。(p.25)

このとき報道されなかった理由が、共同通信が安倍晋三を慮ったからで、その後の安倍政権で流行する「忖度」の始まりである。

大手メディアが報道すべきことを報道しないのは単なる愚鈍ではなく、明確な意思を持った愚鈍である。

中国共産党と安倍政権は、隠蔽体質という点でとてもよく似ている。

しかしそれは偶然ではなく、日本政府の新型コロナウィルスに対する対応の愚鈍は、大手メディア同様、明確な意思を持った愚鈍である。

 

中国共産党が「天命を受けた世界の中心」を自称して暴走するのは、オウム真理教の麻原彰晃が「日本で唯一の最終解脱者」を自称していたのと同じである。

オウム真理教が独りよがりな妄想でサリンを撒いて多くの人を傷つけ殺したように、中国共産党もまた、漢民族至上主義で他民族を殺しても構わないと考え、最終的には天皇の処刑を計画している。

その中国共産党に「忖度」する安倍晋三は、つまり、「このまま中国人を入国させつづけたら、ひょっとしたら多くの日本人は中国人に追いやられ、天皇も死亡することもあり得るかもしれない。でもそれでも仕方ない」と考えているのではなかろうか。

 

日本政府による愚鈍な采配の数々は、天皇を処刑する未必の故意なのだ。

 

■引用・参考文献・資料

寺沢有『安倍晋三秘書が放火未遂犯とかわした疑惑の「確認書」』インシデンツ、2018年

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