『そして安倍晋三は終わった』を書くにあたり、引用・参考にした文献・資料を紹介するコーナーのvol.2です。

vol.1

 

中国の飛行機に乗り継いだとき、チェックインカウンターで、乗り継ぎの搭乗口には2時間前にくるようにといわれていた。

でも空港内を見物するうちに時間に遅れ、搭乗口に着いたのは1時間前だった。

とはいえ、出発の1時間前だった。

だからなんの問題もないと思っていたら、なんと中国の航空会社は、わたしたちの席をキャンセル扱いし、すでにべつな乗客に売っていた。

 

航空券は数か月前に予約したものだった。

その飛行機に乗って降りた先で滞在するホテルまで予約していた。

だからどうしてもこの便に乗る必要があり、そもそも予約したわたしたちはいまここにいるのだからその席にはわたしたちが座るのが本当だ、と訴えても、航空会社のスタッフは、申し訳ないが席をもう他のお客様に売ってしまったのでその飛行機に乗ることはできない、の一点張りだった。

対応した日本語ができる男性スタッフは平謝りし、結局、目的地までのべつな便と、その便に搭乗するまで滞在するホテル、少しの賠償金が用意された。

便もホテルも快適で、対応はきちんとしていたと思う。

けれど、しかし出発の1時間前に実際に目の前にいる予約客よりもキャンセル扱いになってあとからチケットを買った客を優先させるという航空会社の選択はどうしても、納得というより理解ができなかった。

 

予約した航空券をトランジット先でキャンセルするなど、一体どういう事態で起こり得るだろう。

ほとんどないはずだ、とは思うのだが、でも場面は国際線だし、実際そういう客がいて、しかも少なくないからスタッフは速やかにキャンセル扱いにしてべつな客に売り渡したのだろうと想像する。

遅れて現れ、キャンセルなどしていなかった予約客への対応が手馴れていたのもそういうことだ。

彼らにも事情がある。

そう理解しようとすればするほど、なお理解に苦しむのが、目的地で降りるはずだったがその空港で引き取ることになった預け荷物を扱うスタッフの対応だ。

イレギュラーなことではあっても、手馴れたカウンターのスタッフの対応から想像すると、出来事としては珍しくはないことのはずだった。

しかし平謝りだったカウンターのスタッフとは正反対に、荷物を扱うスタッフは、いかにも忌々しいといった語調で、日本人が、と中国語で吐き捨てたのだった。

そうしてほとんど放り投げるような扱いで、わたしたちの荷物を蛇腹のようなレーンから乱暴に降ろした。

 

たしかに国際線は国内線とは違うのだろう。

そういうシステムで動いているといわれればそれまでだ。

けれど、2時間前に現れなかったことをすぐさまキャンセルとみなし、売上にするために他の客に売ったのなら、それをすることで結果的に航空会社は、わたしたちのべつな航空券代とホテル代、賠償金という余計な出費が発生し、その部分についてはかえって赤字だったはずだ。

目先の利益を失うまいとするあまり、彼らはそのことで失うものの代償が想像できていないのではないか。

そう思ったのが、中国を訝った最初だったと思う。

 

中国人韓国人がが「心」がないと感じるのは、彼らが「心」の優先順位が低く、彼らを心ないと感じる人は彼らより「心」の優先順位が高いのだ。

人の「心」より目先の金や利益を優先させ、長い目でみると取り返しのつかない失い方をするような選択が、個人としてだけでなく国家レベルでなされている。

問題なのは、そのことを日本の大手メディアがほとんどまったく報道しないことと、そういう心ない人たちに日本人があまりにも無防備だということだ。

 

■引用・参考文献・資料

加瀬英明『中国人韓国人にはなぜ「心」がないのか』ベスト新書、2014年