04.11

『中華思想の嘘と罠 中国の正体を見る』と地球平面説を唱える中華思想
中国は「天命を受けた世界の中心」と考える中華思想により自国を世界の中心と考えており、その考えを実現させるために世界中で浸透工作を行っている。
武漢発の新型コロナウィルスの世界的な感染拡大は、アメリカなどが中国共産党が情報を隠ぺいしたことによる人災として法的措置を取りはじめたが、中国は世界中で多数の死者がでたとしても、自国民が生き残ればやがて中国が世界を征服できると考えている。
WHO(世界保健機関)は、テドロス事務局長が中国政府が報告した死者数や感染者数を鵜呑みにしているため、「ワールド・ヘルス・オーガナイゼーション」(WHO)ではなく、「チャイニーズ・ヘルス・オーガナイゼーション」(CHO)だと揶揄されている。
世界保健機関旗の意匠は国際連合旗の意匠と同様、描かれている地球は球ではなく円盤型をしているが、中国は古代、大地は平面で四角く天は丸いという、地球平面説を唱えていた。
17世紀、ヨーロッパの天文学が導入されるまで中国では地球平面説が問い直されることはなかったというが、その実、いまだに地球は平面と唱え、それが中華思想の根拠となっていると『中華思想の嘘と罠 中国の正体を見る』はいっている。
古代帝国の都は、たいてい「世界=天下の中心」と考えられていた。インカ帝国の都クスカは「ヘソ」の意で、やはり「中心」を意味するもの。ちがうのは、中国人は古代だけでなく、今日に至って、あいかわらず古代人のように、自国が天下の中心と考えているだけではないだろうか。
では、中国人の自我中心的な「中華」、「中土」の思想は、いったいどのように形成され、そして中国人はどのようにして独自の中華的天下観と世界観をつくりだしたのだろうか。
古代中国人の宇宙観・世界観は現代の天文物理学とはちがって、「天円地方」(天がまるく、地は四角い)の説である。古代ギリシア人のように唯一最高の実体を「球体」であるという考えはない。中国人の円は平面的である。
(中略)
天子を中心とする君臣関係は、『荀子』・正論篇によると、旬服は真伊一祭礼に参列し、候服は月祀、賓服は四季の礼を行い、要服は年貢、荒服は王が「一代一朝」という礼を行う。つまり中華の天子は「礼」をもって天下を秩序づけ、このような華夷の世界秩序をつくったのである。
一般的に、中原王朝の実質的支配の及ぼす範囲は、経済力及び政治力の及ぼす範囲に限られる。(p.65-66)
中国は経済力に執着している。
「一帯一路」で世界を巻き込み、その計画には日本の北海道も含まれる。
情報を隠して病気を広めておきながら、病気で困っている人にマスクと引き換えに5G導入を売り込んでいる。
この「たくましい」だけでは済まされない、すべてのことを金にむすびつける中国の行動の理由は、この現代において中原王朝と信じる中国の経済力が及ぶ範囲を、地上のすべてにしようとしているからだ。
そして、中国人にとっては「賄賂」が「礼儀」だ。
日本人や西洋人は、恥意識や罪意識をもっているが、中国人は恥意識も罪意識もないどころか、優越意識さえもっている。それは朝貢とみなされるからだ。相手や周りの人間以上に偉大と思われなければ、誰でも朝貢してくれない。だから賄賂をもらえる地位までつけば、それを誇りにし、周りの人間からも羨ましがられるのだ。
科挙を中華王朝の仕官の唯一の道と考える人間は、中国史に対する認識不足である。銭で官位を買う制度もある。それがいわゆる「買官売官」である。(中略)現在でも政府機構各省庁内部の役所人事の昇進は、一定の金額によって決められているのは中国人ではむしろ常識である。中国はいかなる政治制度でも改められるものの、有史以来絶対になくならないのは、官僚汚職である。中国にとってそれは一つの文化だからである。賄賂(袖の下)は即ち人間の自尊心をくすぐる貢物である。
中国社会は賄賂がないと動かない社会である。日本人のように「悪いこと」(罪悪感)と思わないのは、それは下のものが上のものに対する貢物であり、「礼儀」と考えられるからである。だから中国は「礼儀の邦」といわれる。下のものからの貢物をもらうのは、中華王朝有史以来の天下朝貢秩序である。下のものからこの「礼儀」がなければ、中国人の自尊心は保てない(p.135-136)
「賄賂」を「人徳」と考えることに抵抗をおぼえる日本でも、しかし、「下のもの」による「上のもの」に対する貢物の強要にはじゅうぶんに従っている。
それが「精神的貢物」で、年が、あるいは立場が上だからという理由で、合理性のない暴力的行為を続けるにだまって従うことがよしとされるのは、賄賂を受けられることを人徳と考える中華思想そのものだ。
たしかに日本人は言外の文脈を読む能力にすぐれている。
でも、言いたいことを言わずにがまんすることを美徳とする価値観は、相手が日本人である場合にかぎり有効であり美徳となるのであって、相手が日本人ではない、あるいは日本人でも中国的考えをしている場合、それは相手をつけあがらせ、かえってその暴力性を増すだけだ。
中国による浸透工作が行われている日本で、日本人が中国的考えの人に精神的貢物をした結果、才能は無能に消費されている。
公文書の改ざんが公務員の手で行われた。
嘘をつかされた人が死に、嘘をつかせた人が栄転した。
そうして国民軽視の中華思想をもった人がリーダーとして選ばれつづけ、日本のミニ中国化を激しくしている。
■参考図書
黄文雄『中華思想の嘘と罠 中国の正体を見る』PHP研究所、1997年
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