2020
03.11

『習近平の「反日」作戦 中国「機密文書」に記された危険な野望』と中国が日本に絶対負けたくない理由

BOOKS, 国際, 国内

 

どうやら中国では、武漢発の新型コロナウィルスのあらたな感染者が減っているらしい。

それが事実なら素晴らしいことだが、事実と異なるなら、それを世界に伝わるニュースにしてしまえることがひどく恐ろしい。

そして『習近平の「反日」作戦 中国「機密文書」に記された危険な野望』には、中国の日本の乗っ取り計画と、そのための情報統制は習近平の「七不講」という通達のひとつである旨が書いてある。

 

 習近平指導部は13年春、各地の大学の党委員会に対して、「七不講」という通達を出した。

七不講とは「七つの言葉を使ってはならない」との党中央弁公庁の指示で、具体的には①人類の普遍的価値②報道の自由③公民社会④公民の権利⑤党の歴史的錯誤⑥権貴(特権)資産階級⑦司法の独立――を指している。それぞれをわかりやすく言うと、①人民侵害②言論統制③政治活動の制限④国政選挙の不在⑤(文化大革命や天安門事件などの)党の歴史的過ち⑥特権層の権益独占と腐敗問題⑦党権力による司法の支配――を論じてはならないということになる。つまり、共産党独裁体制の矛盾や恥部に対して国民の目と口をふさごうという狙いがある。

これに対して、知識人や党幹部からも批判が多く出ており、習近平指導部に失望の声が高まっている。

習近平は「法治」を唱えながら、「法の制定と執行は党の指導で進める」としている。つまり、「党が法の上に位置する」状態であり、これでは「法治」の実現は不可能だ。さらに、習近平は「毛沢東時代と改革・開放の30年に根本的対立はない」「毛沢東同志を全否定すれば天下大乱になる」と述べ、ますます左への傾斜を強めていった。「七不講」の通達もその一環だ。

その後、党中央指導部は「七不講」と共通する「中国共産党第9号文件」を党組織に通達した。その内部文書は次のような内容だ。

 

機密文書②党中央指導部の思想統制「第9号文件」の通達

①西側の憲政民主をもてはやすことは現在の党の指導を否定することを企図し、中国の特色のある社会主義の政治制度を否定することである。

②人類の普遍的価値である人権をもてはやすことは、党による執政の思想的基盤を動揺させようとするものだ。

③公民社会という政治活動の自由をもてはやすことには党による執政の社会的基盤を瓦解させようと企てるものである。

④新自由主義をもてはやそうとすることはわが国の基本的な経済制度の改変を企てようとすることだ。

⑤西側の報道の自由をもてはやすことは、わが国のメディアの管理と、ニュースや出版の管理体制に挑戦することである。

⑥歴史の虚無主義という中国共産党の歴史の誤りを糾そうとの動きをもてはやすのは、中国共産党の歴史と新中国の歴史の否定を企図することである。

⑦改革・開放路線に疑問を呈することは中国の特色のある社会主義の社会主義的な性質に疑義を呈することだ。

……中略……

このような誤った思想や主張は海外目日田や反動的出版物のなかに大量に存在しており、インターネットや地下出版物(中国における発禁本)を通じて中国内に浸透している。また、西側の反中勢力と中国内の異見分子は絶えずわが国の意識形成領域に浸透し、我々の意識形態を変えようと挑戦している。

口では民主化といいながら、その実、国民の権利を侵害し、言論と政治活動を制限して不正選挙を行い、文化大革命や天安門事件などの党の歴史的過ちを認めず、特権階級の利権を独占して司法までも共産党が支配するのが中国共産党で、病的なまでに国民を奴隷のように扱うのは、習近平が、ただ自分のプライドを慰めるために国民の足をひっぱっているように見える。

それは、自分が自由と権利を与えられずに育った人が、当然のように自由と権利を持つ国民に嫉妬していじわるをするようなもので、他人が当然のように与えられてきたものを自分は与えられなかったという劣等感により、自国民や、とりわけ自由と権利が与えられている国に対して嘘をつき、恥をかかせて陥れるような嫌がらせを行うのだ。

しかし、そもそも嘘で騙さなければ誰からも敬われない自身の正体をよく理解しているからこそ、息を吐くように嘘をつき、強権的に束縛し、メディアを使ってさも親しみやすい存在であるかのようなイメージアップに躍起になるが、それらのことをしているという事実を以て、本人は、自身がひたすら惨めで見苦しい汚物のような存在であることを自分で認めていることになる。

 

そうなのだ。中国が日本を憎む理由は嫉妬なのだ。

いい大人が、男の人が、大きな組織のトップに立つ人が、と思うが、母性が欠乏した女性同様、父性が欠乏した男性は嫉妬ぶかく、そしてときに、男性の嫉妬は女性のそれよりさまざまな「ちから」を盾にとれるため、たちが悪い。

 

そしてこの、狂おしいほどの反日の理由になっている嫉妬の根源は、元を辿れば日本の天皇にあるのではないか。

なぜなら、「vol.4『天皇がわかれば日本がわかる』と「天命を受けた地上の統治者」の大暴走」でも書いたとおり、「天皇」という言葉がもともと「天命を受けた世界の中心」たる「天子」を指す言葉であり、元来、天皇という言葉や統治制度は日本が中国から輸入したものである。

国民の統治制度において中国の真似をしただけに過ぎない日本が、いまや民主主義国の経済大国に成長し、天皇が国民から神のように崇められ、かつ親しまれている(ように外側からはみえる)。

その民主主義・経済大国の日本の実状が、じつは官僚制社会主義国であることはともかく、「天命を受けた世界の中心」たる中国皇帝は世界にひとりと考える中国には、中国の真似をした小さな島国が経済大国となって天皇も国民も豊かに暮らし、中国が叶えたかった理想をじゅうぶんに叶えて世界中に称賛されていることが、耐えがたい屈辱なのではないか。

でも、いまとなっては中国と中国皇帝が天命を受けた世界の中心だと叫んでももうだれも信じないから、反日と、どこまで計画的だったかは不明にせよ今回の武漢発の新型コロナウィルスの情報隠ぺいによる日本での感染拡大は、もはや自分が世界の中心であり続けたいという願いが叶わないとわかっているからこそ、死なばもろともという卑劣な悪あがきなのではないか。

 

嫉妬ぶかい人間同士は惹かれあいやすく、そして傷つけあいやすい。

一瞬魅力的に見えたとしても、嫉妬ぶかい人に他人を幸せにする能力はない。

そういう破壊的な人には近づかないことがいちばんだが、近づいてしまったとしても自分の身を守る方法がひとつだけある。

さっさと距離をとることだ。

後ろ髪をひかれようが、凶器を持って追いかけられようが、もっと後始末をきちんとしなくちゃ、などとは考えてはいけない。

一目散に逃げ、そして二度と関わらないことだ。

 

■参考図書

相馬勝『習近平の「反日」作戦 中国「機密文書」に記された危険な野望』小学館、2015年

 

斎川眞『天皇がわかれば日本がわかる』(ちくま新書、1999年

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