2020
05.31

『民間防衛 日本版』と、中国による香港への国家安全法制定、中国建国100周年に向けた「党の実績」としての国防動員法発令

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昨年2019年は、中国建国70周年だったが、来年2021年は、中国共産党設立100周年の年である。

中国共産党は、習近平が総書記、国家主席になった頃より、「偉大なる中華民族の復興」をスローガンに掲げてきたが、中国共産党は、設立100周年(2021年)までに、全面的な「小康社会」(ほどほどに豊かな社会)を実現すること、新中国建国100周年(2049年)までに、富強・民主・文明・和諧(調和のとれた)の社会主義現代化の国家を必ず作ってみせると息巻き、それが現在の中国の外交の土台となっている。

しかし、毛沢東が「大躍進」政策で、現実を無視した理想を追い求めた結果、3000万人の人民を餓死させたように、習近平が掲げる理想もまた、現実を無視した妄想による暴走であるが、人民を餓死させてでも自身の「成果」としたいほどメンツが命の中国共産党は、2021年の建国100周年という記念すべき年に向けて、このイベントを飾る「党の業績」を渇望している。

 

2019年、香港では、逃亡犯条例改正問題を契機に中国政府への抗議デモが本格化していたが、2020年5月28日、中国は、第13期全国人民代表大会(全人代)第3回会議で、昨年の香港でのデモを踏まえたうえで、中国政府による香港市民の基本的人権に制限を加える国家安全法を制定する方針を明らかにした。

習近平は、今夏にも具体的な法整備を行うという。

「偉大なる中華民族の復興」を大義名分に世界を統一したい中国共産党は、香港が独立することを「国家の統一が脅かされる」ことと考える。

その中国において、国家の統一が脅かされたときに発令されるのが国防動員法である。

この法律は、有事の際、政府と人民解放軍が民間のあらゆる人的・物的資源を動員・徴用するとしており、日系企業や日本人の中国の銀行口座が凍結されたり、金融資産が接収されたりする可能性もある。

香港や上海の金融も押さえることができるこの国防動員法を、中国共産党は党の成立100年に合わせて発令してくる可能性があると『民間防衛 日本版』は予測している。

 

国家主席はこの時、この記念すべき年にふわしいプレゼントをメンツをかけて準備します。また各級党幹部たちは、この日に上司に覚えめでたくあろうと、与えられた課題を上回る出来の功績を残そうとします。

私はこの日に習近平が「国益の核心」とまで言う尖閣諸島に関し何らかの記念すべき業績をアピールすると思うのですが、これが軍事的な動きであれなんであれ、おそらくその前に発令さえるであろうと思われるのが、国防動員法。

まず、この法律の要点として、「保護法益」つまりこの法律によって「中国が守ろうとしているものが何であるのか」を知る必要があります。第8条によると、この法は国家の主権、統一、領土の完全性及び安全が脅かされたときに発令されるものであることが明らかです。具体的に言うなら、

「主権」として、

①クーデターによる政府の転覆活動

「統一」としては、

①台湾、香港などの独立運動

②少数民族の反乱、反共産党運動

などが挙げられます。

また「領土」としては、南・東シナ海などの中国が領有を主張している島々での他国の主権維持行動が挙げられますが、当然我が国が領有を主張している尖閣諸島やその近海に関しても、その帰属を巡っては国防動員法が発令される可能性は十分にあると見て間違いないでしょう。

動員の種類は第8条によると、全国総動員と部分動員の二種類がありますが、その前の第5条には、公民および組織は、平時には法により国防動員準備業務を完遂しなければならないと定められています。

つまり、二種類のうちいずれかの動員がかけられてから、つまり発令されてから効力を持つのではなく、この法律は、発令時には素早く目的を達成するため普段からぬかりなく準備することを義務付けています。

さらに第16条では「国防動員実施準備計画及び突発性事件応急処置準備計画は、指揮、力の使用、情報、及び保障等の面で互いに連携しなければならない」とし、この法律を発動動員し目的を達成するための動員対象としては、第49条に「満18歳から満60歳までの男性公民及び満18歳から満55歳までの女性公民は、国防勤務を担わなければならない」と規定されています。

一応、徴用免除者が明記されていて、社会福祉に従事する人々などが含まれていますが、免除を受けるものとしては外国居住者は含まれていないのです。この部分こそがこの法律の存在を知る人々の最も関心の高い部分であり憂慮するべき部分であるわけで、簡単に言うなら海外にいても特定の組織から破壊活動の実行命令を受ければ、これに背くことはできないということでもあるのです。

実際に2008年に行われた北京オリンピック開催に伴い実行された長野聖火リレーでは、中国大使館教育部の指示を受けた各大学の「中国人留学生学友会」が学内の中国人留学生に動員をかけて、たくさんの大型バスをチャーターし、また色目も統一された大きな五星紅旗や旗竿を多数揃え、長野の街に5000人とも1万人とも言われる中国人留学生を終結させ、これに対抗した日本人保守派や他の外国人を頭数で圧倒、駅前をほぼ占拠して大騒ぎしたのです。

しかもこうした動員は世界各地の聖火リレー通過都市で実施され、他国では日本よりはるかにひどい被害を出しながら暴動のような様相を中を平和の祭典の聖火が通り抜けたのです。中国はこれによって世界各都市での動員が可能であることを確認し、その2年後の2010年の全人代において同法が可決、同年7月1日の共産党設立記念日から施行しています。

つまり一度発令されれば、日本の各都市、徳に動員対象となった中国人が参加しやすい地方都市駅前などに中華サル山状態になったりするのはもちろん、長野にあれだけの大量の大きな旗や旗竿をメディアに察知されることなく現地に持ち込むことができたことから、場合によっては発令前における爆発物の運搬、受け渡しも可能。動き出しにいくであろう在日中国人、特に正規滞在者である学生を焚きつけるため、発令と同時に景気付けに派手なことをやる可能性だって考えなければなりません。なぜなら発令前ならもし誰かに捕まったとしても、中国側はその責任を負わずデメリットを回避することができるからです。むしろ成功した場合のメリットの方がはるかに大きいでしょう。

警察がこの全てを把握することは難しいはずで、中国側発令と同時に所定の行動が実行に移され、効果を出すことができるのです。そしてこの計画を実行した我が国に被害を与えて、まんまと逮捕を免れ帰国できた場合、中国側ではこの犯人を国家主権維持のため活動した英雄として逮捕せず、引き渡しに応じないことは明らかです。

一般的に「国防動員法」といえば具体的に心配されるのはこのあたりの話。でも問題はもっと根が深いのです。(p.300-304)

 

中国共産党は、外国に滞在する中国人にたいしてさえ監視して言論弾圧を行い、中国の法律に従うよう要請しているというが、これは、中国が国防動員法発令に備えているようにも見える。

また、沖縄県石垣市にある尖閣諸島は、日本が実効支配しているが、国境の概念がない中国は明確な根拠を示さず領有権を主張しており、周辺の領海外側にある接続水域では、中国当局の船が5月28日の時点で45日連続して確認されている。

中国の主張は、中国の古文書や地図に尖閣諸島の記述があることから、島々を発見したのは歴史的にも中国が先であり地理的にも中国に近いというものだが、本当に中国が尖閣諸島を他国より先に発見したとの証拠は何もない。

国際法上、領域権原を取得するためには、明確な領有の意思を持って、継続的かつ平和的に領有主権を行使していることが必要とされるが、これまで中国は、自らが尖閣諸島をそのように実効的に支配していた証拠を何ら示していない。

居直り強盗のような論理で日本の侵略を企む中国であるが、歪んだ優越思想で日本を破壊し、中国国内で英雄扱いをされる危険な中国人が、日本において増殖しサル山を築くまでの仕組みは以下のようである。

 

中国人が増殖する仕組みにういて集合住宅を例に説明しましょう。まず誰か1人契約の部屋なのに2人、3人……と同居する。そのほうが1人あたりの家賃負担が安くなるからです。しかし日本語より甲高い声で会話する中国人は1人増えてもうるさく感じるのに、2人、3人と集まると余計うるさく感じるため、うんざりして退去する日本人が出ます。

そうして空き部屋ができると、中国人たちは知り合いにその部屋を紹介するようになります。面子を重んじる中国人は、誰かに頼られることを、ステイタスにするところがあるため、「どっか部屋空いてない?」という相手には、「俺のすごいところを見せてやる」とばかりに知人にツテを求め、知り合いの大家がいれば掛け合います。そして同じように1人契約の部屋に2、3人で住み着くのです。

そうするとさらにうるさくなり、日本人が嫌になって退去して、また中国人が入居する。そういう連鎖が拡大していくのです。

これは中国人やそのコミュニティ増殖の原動力といってもいいかもしれません。日本人の人物評価のような「まじめな人」「やさしい人」かどうかよりも誰と、何人と、どんな人脈を持っているかが問われますので、中国人が集まり始めるとすぐに大きな集団になるわけです。「あいつすごいんだよ、知り合いにこんな人がいて」というのが中国人社会のステイタスで、それが商売にも結びついてくるからです。(p.293-294)

 

中国人にもまじめでやさしい人はいる。

しかし、心の在り方よりも体裁を重んじ、犯罪者と手を組むことさえ厭わず人脈を重視する中国人が日本にひとりでもいれば、そこが日本がミニ中国化する拠点となり得る。

その性質の中国人に、尖閣諸島などで居直り強盗を許すようなことになったとき、同じ論理で中国が、沖縄や北海道、本土においては居直り強盗を働かないとだれが言い切れよう。

そして、戦争は武力を使うものばかりではなく、武力を行使しない戦争は占領軍が日本占領中に行っていたことであり、それは現在まで続いている。

「情報戦争」ともいえる武力を行使しない工作は、以下の5段階で行われる。

 

【第1段階】

工作員を政府の中枢に送り込む。

【第2段階】

宣伝工作。メディアの掌握。大衆の意識を操作。

【第3段階】

教育の掌握。「国家意識」の破壊。

【第4段階】

抵抗意識を破壊し、「平和」や「人類愛」をプロパガンダとして利用。

【第5段階】

マスコミなどの宣伝メディアを利用して、自分で考える力を奪っていく。

【最終段階】

ターゲットとする国の国民が無抵抗で腑抜けになった時点で、大量の移民を送り込む。(p.186-187)

移民とは、「出生あるいは主権を持っている母国を離れて1年以上外国に住む人」と定義されているが、海外では一般的に、帰化一世や難民、密入国者、オーバーステイもまた移民とされている。

しかし日本政府は、帰化一世の人口統計も取っていなければ、密入国者に関する統計もない。

正確に把握をしがたいうえに、総人口の50分の1がすでに移民となった日本において、「国民か外国人か」の区別では不十分で、「本国人か帰化・移民か」で区別することが必要な段階になっている。

武力を行使しない工作「情報戦争」は、日本においてはすでに上記の第5段階「マスコミなどの宣伝メディアを利用して、自分で考える力を奪っていく」まで工作が完了しているといわれており、いまとなっては、中国や北朝鮮、韓国人による工作と、彼らに同調したり、シンパシーを感じたりする帰化者を含む日本人による工作が活発である。

日本人の名前をもち、日本人のように日本のことを考えたような活動をしているが、その思想をよく観察すると中国人のそれに等しい人を日本人とは区別する必要がある。

 

日本における情報戦争において、残すは最終段階「ターゲットとする国の国民が無抵抗で腑抜けになった時点で、大量の移民を送り込む」である。」

安倍晋三は、中国への事大主義を国是とした李氏朝鮮最後の皇太子李垠の孫と噂されているが、2018年には事実上の「移民法」とも呼べる改正入管法が成立させた。

そのような日本で、帰化一世の議員や、他国なら辞職となる二重国籍者など、本国人以外の人に日本の将来を決める重要な権限を与えつづけることが、果たしてほんとうに日本のためになるのだろうか。

 

■参考図書

濱口和久・江崎道朗・坂東忠信著『民間防衛 日本版』青林堂、2018年

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